解体工事には特殊な工事もある?アスベスト・ダイオキシン・土壌汚染に対応する専門業者の特徴

こんにちは。今回は、解体工事の中でも特に専門的な対応が必要な「特殊工事」についてまとめてみます。

建物を壊すだけが解体ではありません。
中には、健康被害や環境汚染のリスクがあるため、法令・専門資格・行政対応が求められる工事もあります。

ここでは代表的な3つの特殊解体について紹介します。

■ アスベスト(石綿)除去工事

かつて多くの建材に使われていたアスベスト(石綿)は、健康被害のリスクが高く、現在は法令により厳しく管理されています。

対応には以下のような要件があります:

・事前調査(レベル1〜3の区分)
・除去・封じ込め・囲い込みの工法選定
・石綿作業主任者の配置
・作業員への特別教育の実施
・養生、負圧集塵、作業記録の提出 など

※なお、アスベスト除去工事に「許可制度」はありませんが、届け出や作業者の資格・体制整備が法令で義務化されています。

現場では、施工だけでなく行政や元請けとの連携も非常に重要です。

■ ダイオキシン類を含む解体工事

主に旧焼却炉や一部の化学工場などでは、ダイオキシン類が残留している可能性があります。

・作業員の保護具、専用洗浄スペースの確保
・作業エリアの明確化と立入制限
・飛散・流出の防止、作業後の拭き取りや測定
・専門処理業者との連携が必要

非常に高リスクな作業のため、豊富な実績と作業手順の徹底が求められる分野です。

■ 土壌汚染対策を含む解体工事

工場跡地や旧ガソリンスタンドでは、土壌そのものに有害物質が含まれているケースもあります。

・環境調査(フェーズ1:履歴調査、フェーズ2:土壌分析)
・掘削除去、封じ込め、入れ替えなどの処理対応
・行政との協議・届け出・対策計画の提出

※掘削された汚染土壌は、原則として産業廃棄物には該当しません
土壌汚染対策法に基づく処理が必要であり、状況に応じた適正な対応が不可欠です。

■ 特殊工事に対応できる業者の特徴

  • 法令に基づく届け出・計画書作成ができる
  • 必要な資格(石綿作業主任者、特化物主任者など)を保有
  • 安全衛生管理が徹底されている
  • 元請け・行政・関係業者との調整力が高い
  • 施工実績が豊富(過去の対応例を説明できる)

■ 働く側にも大きなメリットがある

特殊工事を経験できる現場では、
・専門資格の取得
・高単価案件への関与
・管理職や専門職へのキャリアアップ

といった可能性が広がります。

■ まとめ

解体工事の中には、アスベスト、ダイオキシン、土壌汚染といった高リスク・高難度の特殊工事が存在します。
これらに対応できる業者は、法令・技術・管理のすべてにおいて高いレベルが求められます。

発注者・元請けにとっても、働く側にとっても、正しい知識と対応力を持つ業者を見極めることが非常に重要です。
「ただ壊す」では済まされない現場だからこそ、信頼できるパートナーと関わることが求められます。

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